BRICsセキュリティ事情考:トピックス:セキュログ―セキュリティの最新動向
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(2006.02.11)
BRICsセキュリティ事情考

システム障害、株価誤発注、ライブドアショックとケチのつく出来事が相次ぎ、海外から批判を浴びた東京証券取引所。だがセキュリティまつわるトラブルは起こっていない。一方ロシア証券取引所の1台のコンピュータがウイルスに感染し、取引が一時中断されるという報道があった(ITMedia 1/24)。ウイルスによって大量のメールが送信され、通常のメール送受信ができなくなったのが原因だという。

システムが不正アクセスされた可能性も指摘されているが、1台のコンピュータが不具合を起こすだけで取引全体が麻痺してしまう点、そもそも証券取引所でメールの送受信を頻繁に行っていて、それができなくなると取引ができなくなってしまう点など、意外な発見の多いニュースではある。「サイバーテロ」という言葉は広く知られるようになってきたが、政治の中枢だけでなく、経済の中枢をもクラッカーに狙われており、それが大きなダメージをもたらすことも同時に知らしめた事件といえるだろう。

ここで興味深いのが、「ロシア」というキーワードだ。スパイウェアの犯罪組織やハッカーグループなどの話を耳にする機会の多い国ではある。ちょうどWMFファイルの脆弱性(注:細工を施したWMFファイルを開くと任意のコードを実行される危険性があるというもの。昨年12月28日に発覚し、その後この脆弱性を狙ったコードが相次いで発見された。)に使用されていたコードが、ロシアのハッカーグループによって闇取引されていたという報道もあった(CNET 2/3)。4000ドルで取引されていたというこのコードの購入者の一人は、アドウェアやスパイウェア関連の「ビジネス」に関わっていたとのことで、つまりはロシアの闇社会・犯罪集団の存在を立証するニュースだ。

BRICsなどともてはやされているが、セキュリティ犯罪の分野で成長が著しいのも事実。ソフォス社が1月26日に発表した「スパム送信国ワースト12」では、中国が韓国を抜いて2位に浮上している。ちなみに6位にはブラジルがランクイン(日本は10位)。ブラジルではキーロガー攻撃が問題になっているとされ、過去2年間の間に銀行は7000万ドルものキーロガーによる被害があったという(CNET 2005/8/8)。インドに関する話題もあった。毎月3日、アクセス可能なドライブ(リムーバブルドライブ含む)上の文書ファイルを破壊するという恐ろしいウイルス(BlackWorm)が報告されているのだが、先日2月3日が最初の破壊日ということで警戒が呼びかけられていた。ただし予想されたほどの被害はなかったらしい。だが世界全体の30%程度にあたる約15万~27万台が被害を受けたとして名前が挙がったのが「インド」なのである(Internet Watch 2/7)。ちなみにインドの被害は5000台とする説もある(IT Media 2/7)。(前者は米CAIDA、後者はフィンランドF-Secureの調査結果)

もちろん、セキュリティ犯罪が増加しているのはBRICsだけではない。ネット犯罪は国境がないため、国際的に脅威は広がっており、2バイト文字文化の日本もその波をもろにかぶっているのである。

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