“通信の秘密”が保証されない国、米国:トピックス:セキュログ―セキュリティの最新動向
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(2006.02.12)
“通信の秘密”が保証されない国、米国

NSA(米国家安全保障局)がテロ対策と称し、メールやFAXの内容を盗聴していた問題が米国内で波紋を呼んでいるようだが、このほどテロリストと無関係な市民の通信も“うっかり”傍受していた可能性があると発表された(CNET 2/7)。「うっかり」などという釈明をそのまま鵜呑みにする人は一人もいないと思うが、それだけ公権力が力を持っているのが米国という国なのだろう。

そもそもNSAが盗聴していたこと自体はそれほど寝耳に水の出来事でもない。通信データを傍受してデータ収集をしていることは広く知られていた。だが、これまで市民を対象としたものではない、と説明してきたのに対し、一般市民の通信を傍受したことを米司法長官が認める発言をしたために、メディアで大きく取り上げられているようなのである。

裁判所の令状なしに盗聴していることに対して違法性が指摘されている反面、大統領はこうした活動を擁護しており、問題は泥沼化しているようだ。さらには通信大手のAT&Tが自社の通信網をNSAに開放していたとして、民間団体が提訴する(毎日新聞 2/3)など、通信会社やISPがグルになっているとの疑惑も波紋を呼んでいる模様。

さて、こうした話題が対岸の火事かというと、そうでもない。今回の報道では、米国内で「受発信」する通信が傍受されていたというので、我々が米国在住の友人とメールのやり取りをした内容がNSAのサーバに蓄積されていた、などということも十分あり得るわけである。テロに関するような話題をうっかりメールでやり取りするだけでも、「傍受プログラム」が感知し、当局にマークされるという話も聞いたことがある。

裏を返せば、やろうと思えば何でもできるのが米国流で、ましてや日本政府やグローバルに展開する日本企業の機密情報が米国内の通信網を通った瞬間、米国政府にキャッチされ、情報が筒抜けになっている、ということを否定する根拠も何一つない。つまりはそういうことである。

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