金融機関のセキュリティは狙われやすく、国内の銀行もあの手この手で対策をしているのは承知のとおり。海外の銀行でも攻防が繰り広げられているようだ。
米国では、フロリダの3つの銀行のホスティングをしているISPのサーバが侵入され、ネットバンキング利用者の個人情報が盗まれたという(COMPUTERWORLD 3/29)。正規のサイトがクラッキングされ、そのサイトのトラフィックを偽サイトのサーバに転送し、クレジットカード番号やPINなどをまんまと騙し取ったらしい。フィッシングから一歩進んだ攻撃に警戒感が強まっているが、地方銀行のリソース不足をついた攻撃との見方もあるようだ。
一方欧州では、大手銀行の顧客を偽装サイトへ誘導するEメールが攻撃者によって送信され続けていると言い、偽装サイトにアクセスすると銀行口座や個人情報を収集してサーバに転送するトロイの木馬がダウンロードされるという(COMPUTERWORLD 3/22)。「MetaFisher」というこのプログラムは、管理インタフェースがこれまでになく精巧に作られているらしい。
世界的に技術力のあるプロのクラッカーが跳梁跋扈している図式が見えてくる。
そんな中、ドイツの大手リテール銀行ポストバンクAGでは、顧客に送信するメールすべてに電子署名を付け、S/MIME認証を使用することにしたという(COMPUTERWORLD 3/30)。電子署名はTCトラストが発行するとのことで、この証明書とS/MIME認証に対応したメーラーは今のところOutlookだけらしい。
犯罪者が本気なら対策する方も本気で取り組む、技術の発展にはつながるのだろうが。